Keizo Murai2018年2月24日2 分アンナ・カヴァン著「氷」は、「トリップ」を疑似体験できる。この作品は、普通の小説ではありません。 次第に氷に閉ざされてゆく終末期を迎えた世界でのお話。 主人公である「私」は、ひとりの少女を追い求め、旅に出ます。 そのただならぬ道行きを描くのですが、 その、描きかたが尋常ではないのです。 まず、 登場人物には名前はおろか、...