Keizo Murai
小津安二郎監督「秋日和」
原作は、里見弴の同名小説。
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ボクなりの勝手なイメージでは、
小津作品の中の
原節子は笠智衆の娘さんであり、父親思いの彼女が
なかなか結婚に踏み切れない・・というもの。
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ところが、この作品では、
原節子が母親であり、母親思いの司葉子が
なかなか結婚に踏み切れないという構図です。
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結婚が決まった娘に、
「私のことは心配いらないから、私は大丈夫だから・・・」
と告げるときの原節子の笑顔が、何ともいえず切ないのです。
完璧なる号泣ポイントです。
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このシーンまでの、100分間あまりのお話は、
このシーンのためだけにあると言ってもいいのかもしれません。
